2006年04月28日
【写真】台湾・台中「集集線のおっちゃん車掌」
「車(土呈)」駅の折り返し列車は到着2分後に出発だったので、駅の窓口まで行っている時間がなく、車掌から切符を買いました。
ど~ですか。これがその切符です。
日本のJRでは車内補充券(車補)などと呼んだりしますが、台湾でも今は小型端末を使っていて、レシートのような感熱紙に印字した切符を作ってくれました。
折り返し列車は台中行きだったのですが、吾輩は途中の彰化で下車します。
11:02発の折り返し列車は、行楽地から帰る人はまだいないので、がらあき状態でした。
そんな中で日本人の吾輩が下手な中国語で切符を頼んだものだから、おっちゃん車掌は暇つぶしにちょうど良いと思ったのか、吾輩の相手をしてくれました。
鉄ちゃんシートに座ってうれしそうに写真を撮りまくっている吾輩の隣に、そのおっちゃん車掌は座りました。
鉄ちゃんシートと言っても、進行方向が逆になったので、今は去りゆく景色を眺める側でした。
おっちゃん車掌は、彰化からどこへ行くのかと尋ねてきました。
吾輩が「鹿港(ルーガン)」と答え、「我去吃(虫可)仔」(牡蠣を食べに行く)と言うと、おっちゃん車掌はじつに嬉しそうにニヤリとしました。
「鹿港的(虫可)仔是(彳艮)好吃!」(鹿港の牡蠣はむちゃうまいぞ!)
と言いました。
台湾人はやはり食べ物の話になると熱が入るんだなぁと思いました。
食べ物の話に熱が入るのは吾輩も同じです。
おっちゃん車掌は、小指の先を両手の指でつまむような仕草をして、
「一點點(イーテンテン)、一點點! 一點點的(虫可)仔煎是(彳艮)好吃!」(ちっちゃいの! ちゃっちゃいのがうまいの!)
と言いました。
「可是、大的、大的是不好吃!」(でも、大きいの、大きいのはうまくないの!)
と言って、今度は両手の親指と人差し指で輪を作って、大きい牡蠣のサイズを示しました。
そのうち駅に到着すると
「等一下!」(待って)
と言って、車掌室に入ってドアの開け閉めをして運転手に出発の合図をするのでした。
ど~ですか。吾輩の足もとには大切な「車掌七つ道具」が入っているとおぼしき鞄が実にテキトーに置きっぱなしになっているのでした・・・_| ̄|○
水筒やら業務日誌のようなノートやら・・・いろいろな物が詰まっていて実に重そうですね!
無人駅を発車した後は、おっちゃん車掌は車内で切符を販売しなければならないので、3両編成の車輌を先頭まで歩いて往復してきます。
そして戻って来るや、吾輩の隣にドスン!と腰掛け、また小指の指の先っちょをつまんで見せて、吾輩の肩を叩きながら、
「別忘記、一點點! 一點點的(彳艮)好吃!」(わすれないでよ、ちっちゃいのだよ! ちっちゃいのがうまいの!)
そしてまた両手の親指と人差し指で輪を作って、大きい牡蠣のサイズを示し、
「大的、阿・・・不好吃!」
と言いながら、しかめっ面をして首を振り手で払う仕草をして、いかにもまずいから喰うなと言うような演技をするのでした。
この繰り返しが少なくとも5回・・・。
そして駅に着くと、また「ちょっと待っててね」と言い残し、ドアの開け閉めをしてから、車内を一通り歩いてから戻って来るのでした。
ともかく日本人の吾輩は、牡蠣は大きくて立派な方が値段が高い分、味も良いのではないかとずっと思っていたのですが、台湾人のおっちゃん車掌が言うには、小指の先ほどの小さいもののほうが味が良いのだそうです。
(虫可)仔煎(牡蠣の卵とじ)にしても(虫可)仔酥(台湾風牡蠣フライ)にしても、小ぶりの牡蠣の方を選ばなくてはいけない!、と口角泡を飛ばしながら情熱的に吾輩に説明するのでした。
おっちゃん車掌は二水までの常務でしたが、それまでの約40分間、吾輩と一緒に「鉄ちゃんシート」に座って、台湾料理のこと、台湾の果物のこと(例えば今がレンブの季節。しかし高級なのを買わないと旨くないという話など)、そして鉄道のことなど、いろいろなことを教えてくれました。
前回に書いた日本領時代の集集線がかつて木を運んでいたという話も、実は最初このおっちゃん車掌から聞いたのでした。おっちゃんはあくまで人なつっこくて、日本人に対して日本領時代のことや、日本が建設したこの集集線のことを話す時も、始終日本に対して敬意を示すのでした。
列車がトンネルをくぐるときには、おっちゃん車掌は思いなしか遠い目つきになり、「このトンネルも、日本領時代に日本が作ったんだよ!」と感慨深げに吾輩に言うのでした。
そのころの台湾には鉄道敷設の技術がまだなく、台湾に鉄道が敷けたのは日本のおかげである、とおっちゃん車掌は吾輩に語ってくれました。
11:46、列車は二水に到着しました。おっちゃん車掌の勤務はここまでです。おっちゃんは「再見!」(さよなら)と吾輩に手を振りながら大きな鞄を肩に下げて去って行きました。
吾輩が手を振り返すと、おっちゃん車掌はまた小走りに戻って来て、
「別忘記一點點!一點點的(彳艮)好吃!一點點!一點點!」
と吾輩に牡蠣の選び方について、念には念を押してくれるのでした。
おっちゃん車掌と楽しいひとときを過ごした後、吾輩はトイレに入りました。
鉄ちゃんシートの隣の空間がトイレになっているので、鉄ちゃんシートからはほんの2~3歩でトイレに行けるのでした。
ど~ですか。これがトイレの中です。とてもきれいですね!
車椅子対応のバリアフリーで、手すりの配置も完璧ですね!
大きな曇り窓ガラスがはまっていて採光が充分の明るい空間で、曇りガラスの上部には、外を窺うための透明部がありました。
ど~ですか。この透明部分から外を窺って、今どこの駅なのか、どのあたりを走っているのかを知ることができるという寸法です。
ど~ですか。今は椰子が生えるのどかな田園風景の中を走っていますね!
しばらく走ると彰化に到着しました。向かい側の線路には、観光列車「宝島の星Formosa Star」号が停車していました。
12:26。さあ、腹が減った時間帯です!
鹿港に「一點點」の牡蠣を食べに行きましょう!
(≧∇≦)ぶぁっはっはっ!!!
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Posted by Rich氏 at
08:35
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